―幼馴染にはお見通し―

















塵一つ落ちてないかと思われるほど綺麗な眞魔国の廊下。
その廊下をなんら変わりなく普通に歩いているのは、
前魔王陛下ツェリ様の次男のウェラー卿コンラートだ。
何時もは現魔王の渋谷有利のお守り役で行動を共にしているのだが、
今は王佐ギュンターとのお勉強時間の為時間に余裕が出来たのだ。
時間に余裕が出来たと言っても、今の時間帯する事は特に無いので、
自室に戻る最中のご様子だった。その様子は心無しか疲れているが、
ポーカーフェイスの上手い彼に誰もそんな事実は見抜けないで居た。


「た〜いちょv」


もう目の前に自室があり、やっと休めると思っていた傍ら、
幼馴染のグリエ・ヨザックに声を掛けられてしまった。


「何だ、もう帰っていたのか。」

「あらヤダンv隊長ったらひどいのネン、グリ江傷つくー。」

「冗談を言っていないで自室で休んだら如何だ。」

「もぅ!折角帰って来たって言うのにー隊長相手にしてくれないんですねー。」


プリプリとぶりっ子をしながら言うヨザックにコンラートは溜息を付く。
有利やヴォルフラムがぶりっ子をするならまだ許せる。
というか、凄く可愛いとか思ってしまうのだが…目の前に居るヨザックは違う。
筋肉ゴツゴツで上腕二頭筋なんて、誰もが感動してしまうほどについている。
声だって野太い…慣れていると言えど、疲れているときには溜まらない。


「すまないが、相手にしてい―ッ!」

「んー…隊長熱ありますよ?」


突然頭をグイと引き寄せられ、額と額をくっ付けられたコンラート。
別に疲れた顔をしていたわけでもないのに、体温確認をされてしまった。
自室に戻るまでに何人ともすれ違ったが誰も気づかなかったというのに…


「何故分かったんだ?」

「嫌ね〜隊長v何年の付き合いだと思ってるんです??
 ささ、引き止めて悪かったですね、今日はきちんとお休みになって下さい。」


気を使うヨザックに対し、可笑しくて「ククッ」と喉を鳴らして笑った。
ヨザックは気に入らないのか「んもぉ〜!」と、
ぶりっ子をしながら去って行った。


少しの体調変化にも気付ける、幼馴染の成せる技であった。





後書き

カップルっていうよりも…ヨザックお母さんみたいな感じですね(死

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