―Let's enjoy cooking!―

















「十代目ー!次は何入れたらいいんですか?」

「あぁ!!そんな事しちゃ駄目だよ獄寺君!!」


沢田家のキッチン、この上無くほのぼのとした雰囲気を漂わす二人が居た。
ボンゴレファミリー十代目ボス候補の沢田綱吉と、自称その右腕獄寺隼人。
二人は今、明日のリボーンの誕生日に備えケーキ作りの真っ最中である。
ビアンキの弟なので、作った料理は全てポイズンクッキングになるのか…
そう影ながら心配していたツナだが、そうでもないらしい。


たまにレシピを見ているはずなのに変な物を打ち込みそうになるのだが、
混ぜているものは極々普通なので安心している。


今は生クリームを混ぜているのだが、角が経つくらいにまで泡立てれば、
それで終わりなのだが塩を片手に持っていたのだ。少し焦る。
この辺が所詮兄弟なのだろうか?全く持って恐ろしい。


「あ、獄寺君ほっぺに生クリーム付いてるよ?」

「え?何処ですか?」

「此処っと…取れたよ。」

「すみません!!十代目にこんな事をさせてしまうなんて!」


たかだか生クリームを取ってもらうだけの行為なのだが、
何がそんなに申し訳ないのかツナには分からない。
大体今日ケーキ作りを手伝ってもらっているのだから、
感謝しないといけないのはツナの方である。まあ確かに、
ちょっと邪魔をしている気もするのだが、楽しいので気にしない。


今しがた焼いたスポンジの荒熱が取れたので、スポンジの間に、
生クリームやらデザートを挟む為に真ん中を丁寧に切っていくツナ。
流石駄目ツナと言うべきなのだろうか、最後の最後で手を切ってしまった。


「―っ」

「じゅ…十代目!!!だだだ大丈夫ですか!?十代目の綺麗な指がぁ!」

「わぁあ、獄寺君落ち着いて!ちょっと切っただけだよ。」

「あぁ!十代目!少し失礼します。」


ツナの指を獄寺は自らの口元に持って行き、丁寧に傷から出る血を舐め取った。
舐めれば治ると言うが少し…否、大分恥ずかしい気がする。
此処まで慌ててくれなくてもいいし、こんな丁寧に舐められても困る。
困るというか…やっぱり恥ずかしいよ!!


「ごごご獄寺君、もういいよ!」

「あ、すみません!大丈夫ですか…顔が赤いですけど…」

「うっ煩い!ケ…ケーキ作り再開するよ!」

「えっ?十代目??」


ツナの葛藤も知らぬ獄寺は怒られる理由も分からず、
また二人仲良くケーキ作りを再開した。
美味しかったか、美味しくなかったかは、この二人のみぞ知る。





後書き

初の5927ですが…5927は人並みに好きです。ほのぼのしてるといいと思う。

素材:10minutes+