箱の中から視た世界-4-
どうも。涙で顔がぐちゃぐちゃな猫です。
僕が泣き終えると雲雀さんは塗れたタオルで僕の顔を拭いてくれました。
そりゃもう遠慮なくガシガシと・・・痛いです雲雀さん。
でもそれも愛だと信じてます(待って愛って何!?!?)
「んーいだいでずびばりざー!!」
「何?もっと酷くして欲しいって?」
「いっでまぜーん!!!」
僕気づきました。雲雀さんは心の底からSです。もう何言ってるのか分からない。
でもそんな感じなSなんです。(だから何が言いたいんだろー?)
僕が痛がってると態と酷くしてる気がするけど、それも我慢できる痛さ。
僕が今まで受けてきた我慢できない酷いものではないんだ。
そう戯れ程度の痛さ。その戯れが嬉しいいんですけどね。
駄目だ。僕本当にマゾなんじゃないのかなー?でも雲雀さんだからで・・・
って僕何考えてるのかな?
「少しはましな顔になったね。」
「えとー一応有難う御座います。」
「一言余計だよ。」
「いで!」
トンファーで殴られました。だからこの人何処にトンファー仕舞ってるの!?
しかもトンファーで殴るときの顔が一番イキイキしてるし!気のせい!?
あーでもなんかこれって励まされてる感じがするんですけど。
これは気のせいじゃないと嬉しいんですけどね。えへへ。
なんか僕女々しくなってきてません?嫌だなー。あ、猫化してるんだ!!
さて、気分も浮上してきたし、そろそろ雲雀さんに話そうかな。
だってもう僕は雲雀さんの者なんだから。隠してはいけないね。
「雲雀さん・・・僕逃げてきたんです。家から。あの痣は家族にやられたんです。
なんか僕が気持ち悪いらしくて、父も母も兄も・・・僕を殴るんです。
食事だって満足に食べさせて貰えなかったし・・・本当に最悪でした。
いっそ殺してくれって何度も何度も思ったんです。でもそうしてくれなかった。
僕が望むことを叶えてくれようとはしてくれなかった。
僕が苦しんでるのを視て・・・あの人たち笑ってたんです。
だから僕は家族の目を盗んで逃げたんです。」
「へぇ、で僕の家の前で力尽きて倒れたのかい?」
「え・・・あ、はい。すみません。」
「ねぇ、仕返し・・・したくないかい?」
「え?」
「酷いことされたんでしょ?じゃあそう思うのは当然じゃないのかい?」
仕返ししようだなんて考えたことが無かった。酷いことされてきたけど。
なんでだろう?そんなこと思わなかった。だって古い記憶が僕を縛るから。
ずっとずっと殴られてきたわけじゃなくて・・・ちゃんと優しい時期もあった。
いつからか分からないけど僕達家族は狂ってしまったんだ。
何が原因だったかも覚えていない。だけど思わなかった憎いだなんて。
こんなんだから“気持ち悪い”とか言われるんだよね。うぅ。
「泣きそうにならないでくれる?」
「泣きません。」
「その顔で言われても説得力ないよ。」
「うぐ・・・」
「(本当に可愛いんだけど・・・なにこの小動物・・・)」
僕が泣きそうになってると雲雀さんが椅子から立った。
どうしよう・・・呆れられちゃったのかな・・・捨てられちゃうのかな・・・
「ほへ?」
僕が震えて目を閉じていると何かに包み込まれた。
恐る恐る目を開けると目の前に雲雀さんの胸があった。
見た目細いのに思ったより逞しい身体だった。うわ・・・え??何?
「ひば・・・雲雀さ!?」
「ねぇ、そんなのもう忘れなよ。君はもう僕の猫なの。」
「え?はい。」
「僕は君を捨てないし、そいつらみたいなことはしないから。」
「・・・ぅっ・・・はい・・・ひばっ・・・っふ」
多分また涙でぐちゃぐちゃな顔だったと思うけど・・・
笑ったら雲雀さんがキスしてくれた。最初は触れるだけのキスだったけど・・・
僕がおずおずと背中に手を伸ばして抱き返すと舌が侵入してきた。
荒々しく口内を掻きまわされて物凄く恥ずかしくて又違う涙が出てきた。
どうしよう、恥ずかしい・・・心臓壊れそうだよ・・・煩い・・・煩いよ心臓!
「ふはっ・・・なっ・・・なんでキスしたん・・・です・・・か?」
「さぁね、自分で考えなよ。」
「ほへ・・・」
首を傾げると笑われてしまった。この後どうなったのか・・・
猫は善良な市民・・・基飼い主様に思いっきり可愛がられてしまいました。