あいつは決まって
俺がピンチになった時に現れるんだ
あの時だってそうだった
俺だけの魔法使い
今日も平和な並盛中、だが俺は平和なんかじゃなかった。
何がそんなに気に入らないのか、俺は何時も不良に絡まれる。
原因は分かっている。多分この人目を引く金髪だろう。
中学生の、しかも一年の癖に髪を染めやがってと思うのだろう。
馬鹿馬鹿しい…これは染めてるんじゃあない。
立派な立派な俺の自前の髪色なのだ。
そんなの不良には通じないのだが、まぁ絡まれたって俺は自慢じゃないが強い。
だから、負けるなんて事は一切ないのだ。
…無いのだが…
この数は一体何なんだ?三年生がザッと見て十人に、
高校生らしきのが五人…はっきり言って流石の俺でもこの数は無理だ。
あぁ〜あ、怪我するの嫌だけどしゃーねーか。
我慢してやり過ごすしかないよな…うんうん、下手に反撃するよりましだ。
痛いけど…
そう思って諦め体勢に入って直ぐの事だった。
またあいつが俺の前にヒラリとやって来たのだ。
雲雀恭弥、誰もが畏れる並中の風紀委員長だ。
でも俺は怖いなんて思った事は一度も無かった。
雲雀は決まって俺がピンチになると現れ、そして助けてくれるのだ。
最初に助けてもらった時にお礼を言ったのだが、
「群れている奴等が気に食わなかっただけだ。」と軽くあしらわれた。
その後はお礼を言う事もなく、ただただ格好いいその背中を見送るだけだった。
何でピンチになったら現れるんだろうとか思わなかった。
だって俺にとってそんな事如何でもいい事だったから。
なんかヒーローって言うより魔法使いって感じがして、
そうだとか勝手に思いこんでいるし…
だって、あいつが振り回してるトンファーが杖振ってる様に見えて…
そんな事思ってるって知ったら、俺どうなっちゃうのかな??
雲雀が言う「咬み殺す」と言う事をするのだろうか?
そんな事思ってるとあっという間に足元に屍の山が出来ていた。
やっぱ雲雀って凄いんだ…そう思うとやっぱ気になって、
俺は初めて助けてくれる理由を聞いてみた。
「なぁ、何で俺がいつもピンチになったら助けてくれるんだ?」
「僕は君の魔法使いだからね。」
「へ?」
雲雀は淡く微笑んで、俺の頬にフワリと触れた。
次には柔らかな唇が上から降ってきて、重なった。
俺は少し吃驚して目を見開くと、意地悪そうに雲雀は笑い、
俺の唇から、その柔らかな唇を離した。
「お礼を貰ったんだよ。」
そう言い、目を見開き、動けない俺の頬から手を除け学校へと去っていった。
俺は今日は何時もとは違い、ポカンとした表情で雲雀の背中を見送った。
雲雀は…
そう。
俺だけの魔法使いの様だ。
後書き
突発的に思いついたもので御座います。雲雀さんは魔法使いだといい。
いつだっけかな?確か…ハロウィン前日に思いついたものだ此れ…
流石ハロウィンパワーですね。でも全然そんな…ねぇ…ほのぼのだよ。
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