ねぇ統一郎?






僕は今まで知らなかったんです






人肌がこんなに温かいということを・・・















ヌクモリ

















少し肌寒い秋の日のことだった。
僕は暇つぶしにと思って舞を舞っていた。
身体が汗ばみ、多少の疲れを覚えたので、僕はパタリと畳に座り込んだ。
何をする訳でもなく、ただただ座っているだけだったので、
僕の上気した体温はすぐに冷気に持っていかれてしまった。
汗を拭かずに居たのも原因かもしれないが、身震いをしてしまった。
このままでは風邪をひいてしまって、統一郎に迷惑を掛け兼ねない。
そんなこと絶対に嫌だったので、僕は湯殿に行こうと立ち上がろうとした。



「くしゅん・・・うぅ・・・」



情けないことにくしゃみをしてしまった。
それだけならまだ良かったんですけど・・・鼻水が・・・
少し格好がつかないなと、ズズっと鼻を鳴らして吸い上げた。
そんなことをしていると、後ろからフワリと温かなものに包みこまれた。



「どうした黎舞?風邪でもひいたのか?」
「いえ、少し寒くて・・・」
「そうか、どうせまた舞った後汗の始末もせずにぼぉっとしておったのだろう?」
「う・・・」



どうしてか、統一郎には何も言ってはいないのに、真実を当てられる。
確か前にも同じようなことがあった気もしないでもない・・・
ということは、僕はその頃から全く成長していないということだろうか?
そんな僕自身に恥ずかしくなってしまい、顔に熱がともる。
それにしても統一郎の体温は物凄く温かい。
優しい優しい温度だ。
さっきまで寒かったことなんてすっかり忘れてしまうぐらいに。



「ねぇ統一郎?」
「なんだ黎舞。」
「温かいですね。」
「寒かったのではないのか?」
「はい。でも・・・今はこうしているだけでいいんです。」
「そうか。」



統一郎が後ろで笑った気配がして、僕も嬉しくなった。
僕の頭の上に統一郎が顎を乗せて、ちょっと痛かったけど、
そんな行為の一つ一つが嬉しくって、統一郎の髪に手を伸ばした。
ちょっと硬い統一郎の髪の隙間に手を入れると、中が温かかった。



「ふふ。」
「なんだ?急に笑って。」
「いえ、温かいなって・・・」
「私も温かい。」
「へへ。統一郎、大好きですよ。」
「私もだ。」



首だけ統一郎の方へ振り向き、はにかむと、統一郎も笑っていて、
ゆっくりと統一郎の顔が近づいてきた。
触れるだけの愛しいキスが降ってきて、また温かくなった。
ずっとずっとこのヌクモリが続いてくれることを僕はただ祈る。
この腕の中のヌクモリが永遠であるように。





後書き

実は友達に謙譲した絵だったりします(苦笑
この子らは本当にラブラブだなと…てか絵ね…何回も挫折したのです。
フフ(死)絵で真面目に統×黎を描いたのは初(爆